デジタルイラストでグリザイユ 画法を使って絵を描く時、
「色が上手く塗れない!」
とお悩みの方がいらっしゃると小耳に挟んだので、
今日はグリザイユ 画法で綺麗に着色する際のコツについてお話ししますね。
先に言ってしまうと、ポイントは次の3つです。
- 白黒の絵はコントラスト高めで描く
- オーバーレイレイヤーは2枚以上重ねる
- 毎回、色調調整機能でベストな色合いを探す
です。
ではでは詳しく見ていきましょう。
描き心地やオススメの機能は?→ デジタルイラストやるならペイントソフトはクリスタで決まり!サイコ~の描き心地!
パソコンはマイクロソフトの「surface pro」です。
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目次
モノクロ(白黒)の絵は高めのコントラストで描く
グリザイユ 画法では、まずはじめに白黒の陰影だけで絵を描きますが、
この白黒の絵を描く時、比較的 明暗の差をはっきりさせて描くのがコツです。
例えばこんな感じ↓
この絵の作画工程はこちら→厚塗りイラストメイキング!グリザイユ画法で美人画を描く!!
具体的には、
一番暗い黒を「0」、一番明るい白を「10」として明暗を10段階で考えると、
少なくとも2〜8までの範囲を使って明暗を表現する様にするといいと思います。
(個人的には、真っ黒と真っ白はここぞという時だけ使うようにすると、より立体感を強調出来ると思います。)
簡単に言うと「濃い〜絵」を描く、ということです。
薄い絵には、色がちゃんと乗らないのです…
着色が上手くいかない原因の多くは、
4〜7までなど、狭い範囲の階調だけで描いてしまっていたり、
6〜10までなど、明るい側に偏ってしまっていたり…
という可能性が高いです。
例えば、こんな感じになっちゃいます
明るいグレーだけでコントラストの低い絵を描いてしまった場合↓
着色すると↓
せっかく描いた明暗が、潰れてしまったり…
なんか白く飛んでしまったりします…
高めのコントラストで描いてやると↓
しっかりと色が乗ります。
(ちなみに僕は次の4段階で陰影を描きます。
この4段階↓
明るさは大体ですが、上から10、7、4、2 くらいです。
詳しくはこちら↓
グリザイユ 画法でリアルな絵を描く方法!立体感はたった4色で表現できる?! )
オーバーレイは2枚以上重ねる
とは言え…
しっかり色が乗ったはいいものの、なんか色が汚ないですよね……↓
塗ったのはこの色です↓
(言い忘れていましたが、グリザイユ 画法で色を塗る時は基本的にオーバーレイレイヤーを使います。塗り方も大抵の場合、ベタ塗りでOKです。)
見ての通りオーバーレイレイヤー1枚だけで着色するとなんか燻んだ色合いになってしまうんです。
「塗った色が悪いんじゃないの?」と思うかもしれませんが、
どんな色を塗ってもなんか濁ってしまうんです。(鮮やかさがないというか…)↓
これは、グリザイユ 画法のデメリットというか特徴みたいなモノで、下絵のグレーの影響を受けてしまうのが理由みたいです。
ですが、この問題は簡単に解決できます。
オーバーレイレイヤーをもう一枚重ねて色を塗ってみましょう。
すると↓
鮮やかな綺麗な発色になります、
ちなみに塗った色はこの色です↓
つまり、
「グリザイユ で着色する際は必ずオーバーレイレイヤーを2枚以上重ねて塗るようにしましょう」
ということ。
(かくゆう僕も、グリザイユ 画法で描くようになってから半年後に初めてこの事実を知りました^_^
それまでずっと「なんか色汚いなぁ〜」とは思っていたのですが、原因が分からず…
たぶん「自分がまだ下手だから」そうなるんだと思い込んでいました…
そうじゃなかったんですね…
「オーバーレイを2枚重ねる」
思い付きもしませんでした^_^ )
では、続き↓
ちなみに僕はオーバーレイレイヤーを、ベタ塗り2枚と部分塗り1〜3枚くらい使って色塗りしています。
ベタ塗り後、部分的にも塗る
2枚のベタ塗りで綺麗な肌色が塗れたら、次は部分的に塗って人間の肌感をだしていきます。
さらにオーバーレイレイヤーを重ねて、口紅や頬の赤み、アイシャドーなどのお化粧を施していきます。
口紅、頬の赤み↓
(また後で説明しますが、色はとりあえず適当に塗ってみて、後で色調調整機能を使って一番シックリくる色合いに調整します、
口紅の色は見た感じ明るい赤に見えますが、実際塗られている色は濃い茶色なんですよね^_^)
塗った色を後で調整することが大事です。
ブルーアイシャドー&瞳の輝き↓
目の色は、「発光レイヤー」を使って塗ります。
これも知っておいて欲しいのですが、
グリザイユ 画法で色を塗る際、黒や白の上には何色を塗っても色が乗らないんです。
瞳は黒いので、その上に色を描き込みたい場合は、オーバーレイではなく、通常のレイヤーか発光レイヤー、スクリーンレイヤーなどを使います。
僕は瞳が微かに光ってる感じが好きなので発光レイヤーをよく使います。
(レイヤーの種類や用途についてはまた今度詳しく紹介しますね^_^
今は、「ふ〜ん…」と聞き流して貰って大丈夫です。)
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毎回、色調調整機能を使ってより良い色に調整する
こうやってオーバーレイレイヤーを複数重ねて色塗りして行く訳ですが、
大抵、思った通りの色にならないんですよね^_^
赤くしたいからと言って赤を塗ったところで、赤にはならないのです……、^_^
(これは、グリザイユ を始めたばかりの人にとっては戸惑ってしまう部分だと思います。
これを知らないせいで、
「なんか思い通りの色が出せない!描きにくい!」とか、
「私には、グリザイユ 向いてないのかな?」と感じてしまうかも知れません、)
なので、必ず「色調調整機能を使ってイメージ通りの色合いに調整」するようにしましょう。
やり方は、画面上部の「編集」から、「色調補正」を選んで、「色相、彩度、明度」を選択します。↓
するとこんなウィンドウが出てきます↓
色相、彩度、明度の3つのパラメータを操作してベターな色を模索します。
これ、人によっては「なんかめんどくさいなぁ〜…」と思う方もいるかもしれませんね…
ですが、この時に思い掛けない収穫が得られることがあるので面倒でもやる価値は十分にあります^_^
どうゆう事かと言うと…
イメージ通りの色に調整(模索)している時に、「自分の頭では想像も出来なかった素晴らしい色合い」を発見することがあるんです
赤がベストだと思っていたけど、「実際はエメラルドグリーンが一番似合う色だった!」とか
例えるならこれは、部屋の内装を決める時、家具や壁紙のカタログを見ながら納得いくまでベストな色やコーディネートを吟味する感覚に似てますかね、
正に唯一無ニの色、ベスト オブ ベストな色の組み合わせを見つけ出すことが出来るんです。
個人的にはグリザイユ 画法の最大のメリットはここだと思っています。
あとは部分的に挿し色を入れたり、やりたい放題してみよう!
グリザイユ 画法の着色では、何をしようとモノクロの下絵(デッサン)が崩れることがないので、遊び感覚で色々やってみるといいです。
反射光を描いてみたり、乗算レイヤーを重ねて明暗にさらに深みを出してみたり、etc…
色々やったった結果↓
詳しい方法は、またおいおい紹介していきますね、
まとめ
グリザイユ 画法の色の塗り方のコツは、
- まず、コントラスト高めの下絵(モノクロ)を用意する
- 次に、ベタ塗りでいいので、オーバーレイレイヤーを2枚重ねて着色する。
- さらに3枚、4枚とレイヤーを重ねて質感や深みを出していく
- そして、塗った色は必ず色調調整機能でベストな色合いに調整する
の4stepです^_^
注意点としては、
グリザイユ 画法を使いこなすためには、「いかに白黒の陰影だけで立体感や存在感をリアルに表現できるか」にかかっています。
これは、一言でいうと「デッサン力」のことがですね
デッサン力を上げるための考え方については、こちらにまとめています↓
デッサン力倍増間違いなし!モノを面でとらえて立体的な絵を描く方法!
「モノを面でとらえる」という考え方について説明しています。(ちょっとややこしい話だけど…^_^)
では、今日はグリザイユ 画法の塗りに関するご説明でした。ありがとうございました^_^
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