今日はグリザイユ 画法のメリット・デメリットについてお話しします^_^
グリザイユ は特にこんな方にオススメです。
- 厚塗りがしたい!
- 立体感ある絵が描きたい!
- どちらかというと萌え絵よりリアルタッチな絵が好き!
そして、グリザイユ 画法のメリットは、
- デッサン力が鍛えられる
- 配色で悩むことが少なくなる
- 着色が遊び感覚でできる etc…
デメリットは、
- 初心者にはとっつきにくい
- 色彩感覚が鈍る
- 色が黒ずむ、くすむ etc…
と言った感じです。
ではでは、詳しく見ていきましょう。
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目次
グリザイユ 画法のメリット
デッサン力が鍛えられる
グリザイユ 画法ってどんな描き方なのかについての詳細はここでは割愛しますが、最も重要なことは着色する前の段階で、
モノの形、立体感、重み、質感を白黒だけで表現しなくてはならない、
ということです。
白黒で立体感、重み、質感を表現する……
……なんか聞き覚えありませんか?
これってまさにデッサンのことですよね?
グリザイユ 画法では、何を描くにしても毎回しっかりとデッサンする必要があります。
これは決して簡単なことではないですが、でもこれがこの画法から得られる最大の恩恵でもあるんです。
つまり、
「グリザイユ 画法で描き続けていると知らず知らずのうちにデッサン力が激増している」
ってことなんです。
僕がグリザイユ に出会って早3年経ちましたが、
絵はこれくらい上達しました
<現在の絵>↓
<3年前の絵>↓
<2年前の絵>↓
1年経ってちょっとだけ上達しましたが、これはまだグリザイユ 画法では描いてません
ようやくこの頃からグリザイユ 画法で描きはじめました↓
<そして現在>↓
この絵をデッサン力が有るとみるか無いとみるかは見る人次第ですが……
モノを立体的に把握し、描けるようになれたのはグリザイユ で描き続けてきたからと断言できます
デッサン力を高めるために役立つ考え方は、こちらの記事にまとめています、特に陰影の描き方を知りたい方にはオススメです↓
では続き↓
色の鮮やかさという武器が使えない
グリザイユ ではなく従来の描き方(基本色を塗った後で陰影をつけていく描き方)では、色の鮮やかさに惑わされて、デッサンが甘くなってしまう、なんてことはないでしょうか?
立体感や質感の表現がおざなりになってしまうというか…
色が綺麗だからまあいっか!
…と妥協してしまう可能性が高まります。
デジタルだと特に、簡単に綺麗な発色が得られてしまうので「デッサン力がいつまでたっても向上しない!」なんてことにもなりかねません…
それに対して白黒だけで表現するとなると、色の力に頼れないので、かなりのデッサン力が必要になります。
繰り返しになりますが、色という武器が使えない状況で描き続けていると、必然的にデッサン力は高まるんです。
「オレは決して色で誤魔化さない!」
そんな男らしい?人はデッサン力倍増まちがいなしです^_^
白黒で立体的な絵を描くコツについては、こちらの記事で解説しています
配色が決まらない時でも描き進めることができる
という状況でもグリザイユ なら大丈夫なのです。
色が決められないならとりあえず白黒で描いとけばいいのですから。
色塗りは基本的にはベタ塗りでOKなので、配色が決まったらすぐに完成させられます。
色のことは一切考えずに描ける
やっぱりこれは助かります。
何色を塗ろうか迷いながら、同時に立体感や質感を表現し、なおかつ照り返しの光などを描き込むのはかなり難しいです……
グリザイユ に出会う前は、この部分でかなりやりにくさを感じていました。
でも「まずは白黒で描いてから後で着色する」という便利な描き方があると聞いて、この 画法に飛びついたのでした。
陰影の描き込みと着色を完全に分離して描くこの描き方は想像以上に描きやすかったです。
工程を遡って修正する必要が少なく済む
従来の描き方(線画→着色→陰影)だと、線画の段階では気付かなかったデッサンの狂いに後で気付いてしまうこと、ありませんか?
陰影を塗り進め完成度70%ほどに達し、一息つこうとしばしの休憩をとった後、
ふと目を戻したその時……突然の悲劇に見舞われることが………
「なんか顔でかくない?」とか…
「手前に伸ばした腕の遠近感が不自然じゃない?」とか…
こうなるとせっかく綺麗に清書した線画から描き直さなくてはなりません…
これは正直耐え難い手間ではないでしょうか?
その点、はじめから陰影で描くグリザイユ なら、しっかりデッサンした後に着色するので、デッサンの狂いに早い段階で気づくことが出来ます。
なので前工程に戻って修正しなければならないという事態は少なくなると思います、
色塗りが簡単&遊び感覚でできる
グリザイユ では着色で何をしようと、モノクロの下絵(デッサン)が崩れることがないので、やりたい放題できます。
この悟空の描き方はこちらからご覧になれます↓
グリザイユ 画法の着色のポイント!「濁る・暗くなる」を解決する
遊び感覚で思いつく限り色々試してみることで、自分だけのマル秘テクなんかも見つかる可能性がありますよ、
メリットについてはこんなところでしょうか、
続いてデメリットについて見ていきましょう、
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デメリット
初心者にとってはちょっと敷居が高い?
このグリザイユ 画法、とてもオススメな描き方ではあるのですが、まだ絵を描き始めたばかりの初心者の方にとっては使いこなすのがちょっと難しいかもしれません、
なぜなら、光と陰(影)についてある程度は勉強しなくちゃいけないからです、
陰のでき方を少しは理解している必要があるってことですね、
光と陰はいつも目の前にあるモノなので、いつでもどこでも観察して勉強することができますし、
陰のでき方にはある法則のようなものがあるので、
それを知っていれば結構簡単です、
詳しくはこちらから↓
デッサン力倍増間違いなし!モノを面で捉えて立体感ある絵を描く方法!
時間がかかる
巷では、グリザイユ 画法は時間短縮になる描き方として紹介されていることが多いです。
確かにクオリティにそれほど拘らない場合は、塗りはベタ塗りでいけるので早く仕上げられると思います。
が、…
とことん質にこだわって最高の一枚を描きたい場合は、かなり時間がかかってしまうと思います、
デッサンと着色が分離しているので、最高のデッサンをした後で、最高の塗りをしなければならないからです……
デッサン力もあるし配色にも悩まないという人にとってはグリザイユ 画法は単なる二度手間なのかもしれません…
色彩感覚があまり育たない
グリザイユ 画法では着色の際、色調補正機能を多用します。
何色を塗るか自分の頭で考えるというよりは、ペイントソフトの機能によって表示された色の中からベストな色を選ぶだけになってしまうので、
アナログで描く時の様に「この色がベストだ!」と考え抜いて一発勝負する力はあまり育たないです
色が黒ずむ・濁る
グリザイユ 画法の着色は、一般的に白黒の下絵にオーバーレイレイヤーを重ねて行いますが、その時に下絵のグレー(灰色)の影響を受けて発色が黒ずんでしまったり濁ってしまうことがよくあります。
(下図のbeforeは黒ずんでます↓)
ですが、解決方法は簡単です^_^
オーバーレイを2枚以上重ねればいいだけです。詳しくはこちらで解説しています。↓
グリザイユ 画法の着色のポイント。「濁る」、「暗くなる」を解決する方法
またはトーンカーブを使って着色すればこの問題は解決するみたいですね、また今度解説したいと思います。
アニメっぽいポップな雰囲気の絵が描きにくい
確かにそうですが、
この場合は、アニメ塗りという画法があるので、わざわざグリザイユ 画法をつかう必要はないでしょう、
まとめ
僕が思うグリザイユ 画法の最大のメリットは、オリジナルの作品を描きながらも、同時にデッサン力を鍛えることができるという点です。
デッサン力を身に付けるには、やっぱり美術系の美大や専門学校、デッサン教室に通ってちゃんとした先生に習うのが一番だと思います。
…が、誰もがそう出来る訳じゃないですよね、
お金や時間、色んな事情がありますから。
たぶんあまり面白いものではないんじゃないかと……^_^
そんな辛い基礎練習に耐えてせっかく頑張ったのに、いざオリジナルの絵を描こうとした時には、もう描く気力が残っていなかった…
なんてことになったら本末転倒です、
自分の「好き!」や「こんなのが描きたい!」という情熱を存分に発揮しながら、同時にデッサンの練習にもなって、そうして描き上げた絵がそのまま自分のオリジナル作品になるのなら、それが一番ですよね。
少しでも興味がありましたら、是非試してみてくださいね。
という訳で、今日はグリザイユ 画法のメリット・デメリットについてでした。
それではまた^_^
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